2026年9月15日、9月度の派遣元座談会をポーターズ本社7Fホールにて開催しました。
今回は、人材派遣会社をはじめ、人材紹介、採用支援、システム、外国人雇用支援など、人材ビジネスに関わる幅広い企業の皆さまにご参加いただきました。
今回のテーマは「定着・システム」。
前半では、人材確保が難しく採用単価も上昇する中、派遣スタッフに長く働いてもらうために何が必要なのか、各社の課題感や具体的な取り組みについて意見交換を行いました。
議論の中でまず挙がったのが、定着をどこへの定着と考えるのかという視点です。
一つの派遣先で契約満了まで働いてもらうことはもちろん重要ですが、現在の派遣先が合わなければ別の派遣先へ移りながら、1年後、2年後も同じ派遣元で働き続けてもらうことも大切な定着です。
そのためには、スタッフが「辞めたい」となる前に「別の派遣先へ移りたい」と相談できる仕組みや、次の選択肢を提示できる案件の多様性も必要ではないかという意見が交わされました。
また、早期離職を防ぐうえでは、配属前のミスマッチを減らすことの重要性も話題となりました。
仕事や職場の良い面だけを伝えるのではなく、実際に働くうえで大変なことや注意点も事前に伝えること。さらに、配属初日や就業初期にスタッフの状況を細かく確認することなど、「入社後のフォロー」だけではなく「入口の設計」そのものが定着に直結するという議論になりました。
各社からは、スタッフのコンディションを日々の勤怠とあわせて可視化する仕組みや、営業担当者とは別のスタッフフォロー部門を設置する取り組み、LINEなどを通じて離職の予兆を把握するサービスなども紹介されました。
一方で、システムだけに頼るのではなく、定期的にスタッフと直接会い、表情や会話から変化を捉えることを重視しているという声もありました。
後半では、「システム」からさらにAI活用へと議論が広がりました。
コールセンターにおける通話内容の要約や、問い合わせ内容に応じたFAQの提示、AIを相手にした接客・応対ロールプレイなど、すでに実務の中でAIを活用している事例が共有されました。
また、人材ビジネスにおいては、スタッフとの面談内容をAIで構造化して記録し、求人提案やマッチングに活用する取り組みも紹介されました。
担当者の経験や感覚だけに頼るのではなく、面談や日々のコミュニケーションから得られる情報を蓄積し、それを次の提案やフォローに生かす。こうした仕組みは、業務効率化だけでなく、採用時のミスマッチを減らし、その先の定着にもつながる可能性があります。
ディスカッションでは、以下のようなテーマを中心に意見交換が行われました。
・採用単価上昇を背景とした定着の重要性
・配属前の情報提供とミスマッチ防止
・配属初期のフォローと離職予兆の把握
・派遣先を変えながら派遣元への定着を促す考え方
・スタッフのコンディションを可視化する仕組み
・営業とスタッフフォローの役割分担
・システムと対面コミュニケーションの使い分け
・AIによる面談、教育、マッチング、業務効率化
今回の議論を通して見えてきたのは、定着を単に「辞めさせないための施策」として捉えるだけでは十分ではないということです。
採用時のマッチング、就業初期のフォロー、スタッフの変化の把握、異動できる案件の確保など、人材ビジネスの一連のプロセスを通じて定着を考える必要があります。
そして、そこにシステムやAIを組み合わせることで、これまで担当者の経験や感覚に頼っていた部分を可視化・標準化しながら、必要なところでは人が直接コミュニケーションする。
「人」と「システム」のどちらかではなく、それぞれの強みをどう組み合わせるかが、今後の定着支援における重要なテーマとなりそうです。
終了後は懇親会も行われ、参加者同士の名刺交換や情報交換など、企業の垣根を越えた交流の機会となりました。
次回は2026年10月13日(火)、銀座にて開催いたします。
テーマは「採用・AI」です。
今回も議論が広がったAI活用について、次回は「採用」を軸に、どのような場面で活用できるのか、実際の取り組みや効果も含めてさらに深掘りしていく予定です。
■労働市場の最新市場はこちら(ツナグ働き方研究所より)
https://tsuna-ken.com/research_report/
◆今後の座談会スケジュール:https://hr-zadankai.jp/schedule/
◆一般社団法人派遣元座談会では、法人会員・賛助会員・個人会員を随時募集しております。お気軽にお問合せください。




